電気電子工学って?

未来を,そして,これまでに無いモノを作り出す技術

電気・電子工学のテクノロジー!

電気電子工学をマスターした学生達(技術者の卵)は、自動車、電気製品などの製造業から電力業界、通信業界、宇宙・航空業界、食品業界、医療機器業界、医薬品業界、物流業界など様々な業界に引っ張りだこです。

なぜなら、、、今日、ほぼ全てのモノは自動化(電子化)され、産業機械やロボット、ロケット、人工衛星、ICT機器、リニアモータカーなどは、電気がなければ動かないし、電気電子工学の技術でコントロールしているからです。

その他に高専と言えば有名なものに「ロボコン」がありますが、ロボコンでも電気電子の技術がなければ、ロボットが動きません(コントロールできません)

:ロボコンは,鹿児島高専のメカトロニクス研究部が参加しています。メカトロニクス研究部に入部すれば、誰でも参加可能です。特定の学科のみが参加しているわけではありません。電気電子工学科の学生もメカトロニクス研究部に多数、在籍しています。

ロボコンで使うモーターのコントロール、その周辺の電子回路の設計・制御は電気電子工学の知識や技術が生かされています。

簡単なところでは、トランジスタによるモーターのOnとOff,PWMによるモーターの速度コントロールなどです。

また、ロボットを動かすときには、無線通信をしますよね。無線=電磁波(光も電磁波の一種です)についても、電気電子の技術です。

さらに、センサーの電気信号を読み取り、モーター等を思い通りにコントロールするわけですが、電圧や電流を測ったりする計測技術にも電気電子の技術が使われます。

(計測技術は、原子や細胞を見たりする電子顕微鏡や原子間力顕微鏡などにも使われています)

というわけで、電気工学と電子工学は、世の中に不可欠な、世界を動かしている大事な学問・技術です

また、電気・電子工学は、物理や化学、数学と密接に関係しています。

身近なところでは、電池。電池は化学反応によって電気を生み出しています。折れ曲がるディスプレイや電極も化学の分野とも関係しています。

そして、LSIやIC、センサに使われている半導体。半導体の仕組みを理解するには、電子と原子の性質を理解しないといけません。これは物理の分野とも関係しています。

さらに、理工系の科目は、当然ながら数学を使って性質や量を把握しますので、数学も大切です。

ほぼ全ての理工系の学問に通じている、それが、電気・電子工学です。

キーワードとしては、原子・電子(半導体・トランジスタ・IC・LSI)、電磁波(通信)、計測・センサ、AI・プログラミング、生体、モーター・発電、制御技術、電力というところでしょうか。

本校の電子制御工学科と何が違うの?

という質問がよくありますが、電子制御工学科は元々機械工学科から分かれた学科です。機械工学の勉強・実験実習と電気電子の勉強・実験実習を半々ぐらいで行います。機械工学と電気電子工学の基礎的な部分を勉強するという感じでしょうか。どちらかというと機械工学系の勉強が主となります。進学先も機械工学系機械・電子工学系が主となります。電気・電子・情報工学系への進学は難しいでしょう。

一方、電気電子工学は情報工学とも深く結びついています。元々、コンピュータは電気電子系の研究者が発明しました。

そして、電気電子工学科では、キーワードで述べた分野を専門的に勉強します。

当然、電子制御工学科にない科目(半導体や通信、電力など)や電気回路・電子回路・デジタル回路・電磁気学(静電気力から電位、電流、磁界、磁界中で電流が受ける力、電磁波まで)なども、より専門的に、より時間をかけて勉強できます。進学先も電気・電子・情報工学系へ進学していきます(奥が深い)。

また、他の学科にない特徴として、電気電子工学科のモノづくり実習(創造実習)は、皆同じ決まり決まった形にしかならないキットなんて使いません

むしろ、キットで出来るような物を自分達で作ってしまいます(実験・実習、体験入学の体験実習ネタ、公開講座も先生達の自作)。

自分でアイデアを出し、自分の考えた機能を、マイコンを使って、設計・製作・プログラミングしていきます。これは、かなり面白いです。レベルの高いモノが出来れば、起業できるかもしれません。

そして、電気・電子工学をマスターすれば、これからの技術にも対応可能です!興味のあるどんな分野でも活躍できるでしょう!

1) リーフ画像

https://clicccar.com/2017/03/23/456459/2/

2)HyperLoop画像

https://www.digitaltrends.com/cool-tech/hyperloop-plan-for-south-korea/

3)筋電義手画像

http://www.augmentedfuture.com/#bionics

 

今後、電気電子工学の歴史や技術等について、少しずつ、書いていく予定です。

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◆電気のプラスとマイナス

電気のプラスとマイナスの名付け親はベンジャミン・フランクリン。

雷の鳴る嵐の中で、凧を上げ、雷が電気であることを証明した人です(あぶない人ですね・・・)。

そのときに、電気のプラスとマイナスを定義したそうです。電子が動くと電流が流れたことになるのですが、電子の動く方向と電流の流れる方向は逆ですので、その時にプラスとマイナスを逆に定義していたら、、、分かりやすかったのに。。彼は、政治家でもあり、アメリカ合衆国建国の父の一人です。

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◆マッドサイエンティスト? 天才! 二コラ・テスラ

磁界の磁束密度の単位にもなっている「テスラ」

電気技師・発明家であり、現代の電力送電で使われている「交流送電」を普及させた人です。「テスラコイル」も有名です。

同じく発明家として有名な「エジソン」の会社で働きますが、エジソンは「直流送電」を売り出そうとしていました。最終的に、「交流」を認めたくないエジソンと意見が合わず、エジソンの会社をやめてしまいました。

その後は、エジソンの「直流送電」陣営とテスラの「交流送電」陣営で争いがありましたが、最終的には「交流送電」陣営が勝ち、現在の交流送電になりました。

交流システムだけでなく、「誘導モーター」、「無線リモコン」などを発明しています。テスラは発明だけでなく、奇抜な実験をしていたことから、「変人」扱いされていました。皆さんもテスラのことを調べてみると、面白いかと思います。