平島 和加奈さん(東研サーモテック)

平島 和加奈 さん
機械工学科 平成30年度(2018年度)卒業
株式会社 東研サーモテック
高専生活、楽しんで!

みなさん、こんにちは。私は、平成30年度に鹿児島高専機械工学科を卒業した平島と申します。現在、株式会社東研サーモテック三重工場で働いています。事業内容を簡単に説明すると、「熱処理」という技術を使って、お客様の製品に付加価値をつけています。「熱処理」はあまり聞き馴染みのない言葉だと思います。鉄鋼は、温度・時間・周りのガスによって、軟らかくなったり硬くなったりと様々な性質に変わる特性を持っているので、それを利用して製品を目的の性質にする技術が「熱処理」です。私は弊社で、製品に熱処理加工がちゃんとされているか、検査をして品質チェックする仕事をしています。半年ほど前に品質管理課という部署に入り、入社3年目にして新しいことを学ぶ、勉強の日々を送っています。
さて、「高専だより」に寄稿することになり、高専生活を思い返して一つエピソードがありました。5年生の時、学校体験に向けて研究室で「サンドブラストを利用してグラスに模様をつける」という体験の準備をしました。そのときにお試しで自分の好きな柄をつけてオリジナルグラスを作ることになり、私は友人用に、友人たちの好きなキャラクターモチーフの入ったグラスを作りました。つい先日その話を友人たちにしたところ,「すごく気に入って今でもたまに使っている」と聞き,とてもうれしくなりました。自分の思ったものを形にでき、それを使って誰かが喜んでくれる。このときに「モノづくりっていいな」とおもいました。このような経験が出来たのも高専だからかもしれません。同時に「なんで自分の分作り損ねたのだろう」と後悔したのは別の話ですが。
この話を通じて私は学生の皆さんに「高専生活、様々なことに挑戦していっぱい楽しんでほしい」ということを伝えたいです。
なにもモノづくりに限ったことではありません。友達や先輩と遊んだり、部活に打ち込んだり、趣味に没頭したり、期末試験と格闘したり、様々なことをやってみて、経験してください。高専は、挑戦するにはもってこいの学校だと思います。中には失敗することもあるかもしれません。しかし、それら含めて、意外と、将来の自分の支えとなります。自分の進路を考えるときの判断材料にもなります。限りある高専生活、ぜひ有意義に使ってください。
最後に、今回はこのような機会をいただき、ありがとうございました。まだまだ新型コロナウイルスの影響もあり、自由にとはいかない世の中ですが、鹿児島高専のご発展と、学生のご活躍を心より願っています。

令和3年(2021年)12月16日寄稿